走りながら考える~人生は長いマラソンだな~

無理な背伸びはしなくていい。嫌いなこともしなくていい。できることを仕事にしよう。できないことは諦めろ。気が進まないことも断ろう。好きなことをやろう。今日が人生最後の一日でもOKなように。

VISION株式会社との闘い⑫残された3人の主婦たちとの会話

前回、和解はできない、被害は出ていないから訴えられないでしょう?というI社長。

私は少し食い下がってみています。

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ハコ:和解金を支払っていただけないですか?消費者法であれば不実の告知にはなりますから、和解金を支払っていただけると思いますが


I社長:そこのところは、出るところに出られるなら、それでも大丈夫ですけど。

でもですね、そもそも私のところにないお金です。斡旋だけしている会社です。私に言われても困ります。
実際にお金は今も毎月振り込まれています。ビカシーとしてアプリに残りは全部振り込まれているじゃないですか。
消費者庁でもどこでも行ってください。


ハコ:V社に連絡したいですね。聞いてみたい。経営者に直接。


I社長:ないですよ連絡先は。V社という会社は終わっているです。終わるから、お支払いできないから、ビカシーで全員にお支払いをしたんです。毎月支払いしてくださいということで。


ハコ:どこが毎月という制限をかけたんですか?


I社長:それは、エジソントレードか…。Aさんがまとめていろんな人のと(契約者を含めてハコ母さんのIDでログインして)手続きをしている。枠がある範囲で、ハコ母さんのものとあともう一人の(誰だ?)ものを現金に換えて。前日までに誰が買えますという申請をしてですね。月火水木金の中でもらっているのは4枠で、その4枠の中で手続きをして、結構95万円まで最高変換希望する人がいるし合計すると何千万になるのですよ毎回、だから制限として1グループに1名という感じでお支払いを回しているんです。
(もう意味わからんわ、このくだり(笑))


収益は毎月もらわなくてもいいと言っている人もいるんです。逆に毎月欲しいという人もいる。最終的にはですね、最後はご自身でアプリを操作されるようになりますし、いずれ制限枠がなくなって全部日本円に換えられるときも来ますから。
(そんな日が来そうにないのだが…苦笑するしかない…)

 

I社長:今から私は出かけます。今日は他の3人には対応できないから、もうこれで終わりにしましょう。私は11時にここを出ます。お客様を待たせていますので。

 

ハコ:大丈夫です。出かけられてください。私はAさんとお金の引き出し方法を具体的に聞きたいですので。

(私は残って、この取り巻きの3人の話が聞きたかった)

(この後、A、K、Hは残り、I社長が出かけた。出かける前にAさんを呼んで別の場所で何か指示した様子だった。この後、A、K、Hの3名で話を聞いた)

 

以上がI社長との面談内容である。
詳細に残していたのは、録音していたからである。3年前に買ってろくに使っていなかったボイスレコーダーが、役に立った。

 

◎I社長が出かけた後のやり取り
この後のやり取り。残った3名との会話でわかったことは以下のとおり。


・どうもこの3名はアプリのビジネスの実態があると本気で信じている。
・Kさんは、(何年か前)香港に行ったときに、香港人に雇われているフィリピンなどから来ている出稼ぎ家政婦が週末に公園にたくさん集まっているのを見た。その時はアプリとかはなかったけど、こうやって海外で、自分の出身の国のテレビをみたい人はたくさんいるだろうなと思った。
(なんでそんな光景を見ただけで、商品の価値があると自信をもって言えるのかね…。なんて短絡的な…)

・Aさん(母の友人):信じてもらえないかもしれませんが、毎月ちゃんと持っていきます。持っていけないときは振り込みますから、ちゃんとやりますから。

(満面の笑顔。この方、人が本当に良さそうだなぁ。気の毒だ。)


・Aさん曰く、3年間以上されている方はすでに終わっている。Aさんは亡くなったご主人のアカウントも残されていて収益をもらっているらしい。

 

 KさんやHさんに話を聴き続けてまとめると、以下の通り。

 私は考えた。


・契約者1万人以上らしい。1000億円以上はあるのではないかという。そうすると1000億円以上、例えばリターンが2割増しなら1200億円の収益を少なくとも上げて返還しないといけない。私はふと、みんなが知っているアプリを例に考えてみることを思いついた。

・ググりながら話したのだが...

 例としてLINE(ネイバー社)のユーザーは9000万人

 純利益は2020年12月期で通年8.5億円らしい。

 LINEは2019年はLINE Payなどの大販促で大赤字だったりして毎年純利益が乱高下。なんとも比較しがたいが、過去60~80億円の純利益を出した時期もあるようなので、ざっくり毎年50億円の純利益がある企業としよう

・毎年同じ利益額を稼ぐとして1200億円を稼ぐのにLINEでも24年かかることになる。それを3年で上げようとすると、単純計算でユーザーが8倍必要だ。そうするとV社のアプリは全部でユーザーが7.2億人以上いることになる。

V社のこの商品に世界中に7億人以上のユーザーがいるとは思えない

・世界で10人に一人がこのV社アプリのユーザーなのか?とんでもない規模の現実性のない金額をみなさんは話している。現実と乖離しているのだ。

 

Aさん:はー、ハコ母さんは頭がとてもいいなと昔から思っていましたけど、息子さんもさすが大学まで出られて、賢いですね。そんな風に考えるんですか。

 でもですね、私たちとしてはこの商品が本当に素晴らしいものだから利益が出ていると思いますし、実際に見ていますし、収益もちゃんと返ってきてます。信じるに足る事実があるんですよ。というより真実です

 

Hさん:自己責任ですという誓約書も、消費者庁の指導で書いたと思う。それと、ターゲットは日本人だけではない。世界だから規模が大きいのです。


(この若いHさんも看護師らしい。30歳そこそこかな。大きいとかすごいとかの形容詞しか出てこないです…)

 

 実際に見た人、がいるのは本当だとKさんが言う。


Kさん:コロナ前は、現地視察のツアーもあったらしい。実際にアプリとか、フランスとか行った人がいる。カラオケとか商品が使われているところを見た人がいる。自国のテレビがほかの国で見られるという商品も現地の利用者を訪ねて、実際にそれを見た人がいる。
(これらの話は全部この3名の経験ではなく、伝え聞いた話)

ハコ:でも皆さんは見たことがないんですよね。

 

Hさん:だってコロナだから海外に行けないですから。コロナが明けたら私たちもツアーに参加して見に行きたい。

(自分で見ていないものを、あるんだと固く信じる3人)


Aさん:いまは和解をする動きではなく、ちゃんと毎月返ってくるのを待ったほうがいいです。8年前からかかわった人は2周回している。6月からビカシーに換わりましたけど。

 

Hさん:私はこの商品はすごいと思ったし、信じたから。1パックから始めた。信じないと他の人に勧められない。

 

Kさんも、ビットコインなどの取引をしていてかなりの乱高下で苦労したと話していた。Kさんは続ける。

 

Kさん:エジソンウォレットとV社が契約したと聞いている。もともとエジソンウォレットはすごい会社でですね、Facebookのリブラをやるといったときにたくさんできた取引所の一つで…

(え?何の話ですかww)

(以降は支離滅裂なので割愛します(苦笑))

 

最後は頑なに信じつづける3人の支離滅裂具合に呆れてしまった。

すでに2時間経過したので疲れてきて、私は帰ることにした。

理路整然と、限りなく疑わしいということを3名に滔々と話して聞かせたが、金融知識や世界情勢、仮想通貨などの知識が乏しいため、理解できない部分が頭に入ってこないのだろうと思う。理解できないから、結局V社やR社のI社長の話が、彼女たちの結論となる。

 

目の前に、かわいそうな情報弱者がいる。

申し訳ないけど、やはりかわいそうだなと思ってしまう。

しかし彼女たちに不幸感はない。騙されているという感覚もない。

これが現実なのだ。あまりにも世の中のことを知らない一地方の若者から高齢者まで、こんなにいとも簡単に洗脳されてしまうのか。

 

結果的に、今の運営会社もわからない。

V社が存在しなくなったという今(名前を変えて生きているだけなのだが)、誰が指示をしているのか? それも不明のままだ。

 

そして私は帰り、O弁護士に対して翌日、正式に依頼メールをした。

そしてその日のうちに断られてしまったことは、すでに書いたとおりだ。

hako.guchiyama.tokyo

弁護士探しから再開する。振り出しに戻った感がある。

 

長い闘いになります。