カットの待合時間の間に、「13歳からの億万長者入門」を読破しました。
飛ばし読みですけど。子供向けなのでさっさと読めます。
この本のすごいところは、まさに子供目線で、100円程度の小銭を稼ぐ方法を本質的なところまで掘り下げてちゃんとわかりやすい言葉にして伝えていることだ。
「その100円を小遣いとして自分に渡すことで、自分はどんな価値を生むか説明せよ」
「100円もらうなら、それに見合う価値を与えて対価として100円を得よ」
...といった内容を、「肩たたきをしてあげたときのお礼の気持ちを100円で」といったように子どもが分かるように説明しているのだが、いちいち納得できます。
そして、小遣い稼ぎから始まり、「億万長者になるには起業が一番だ」と教えるのです。こんなことを子どもに熱く訴える本は、日本にはないだろうなぁ。
ピザ屋の片隅で手作りジュエリーを売って億万長者になった子ども。
自分のお父さんが日本の自動車改造パーツや改造車の雑誌を取り寄せるのを見て、「なぜアメリカにないんだろう?」とガレージで開業して億万長者になった若者。
起業のためにマーケティングの4Pまで引っ張り出して説明している。
私は13歳の時にさすがに4つのPは知らなかった。
これがまた結構なページを割いて説明してるのです。子供向けのこんな本も日本ではなかなかないだろうな。
そして株式や投資信託の仕組み、S&P500やNYダウについて、長期複利運用最強説、若いころからの投資が将来大きな差を生むこと...と、よく考えれば私が何十年もかけて見聞きしたり教えてもらったことや学んだことが、この1冊にまとめられている。
また、お金を増やすことのほかに、減らさない大切さも。
金持ちは質素に暮らしており、稼いでも支出は増やさない、見栄を張らないという原則も例を挙げて伝えている。
そう、私が本体30万円乗り出し価格40万円で買ったワゴンRを、もう4年も乗り回しているし、別にそれよりいい車が欲しいとは思っていないように。
(まだ1億円にたどり着いてないし、先日ワゴンRより2倍以上高いバイクを買った矛盾は脇に置いといてください....)
世界の億万長者も小さいころ地道に一歩を踏み出し、億万長者へと成長していった。
ウォーレンバフェットの最初の仕事は新聞配達だったそうだ。
素敵な本だと思う。
私は、田舎に暮らす実の妹に読ませたい。
彼女はいろいろあって中卒である。しかしそれはどうでもよい。学歴で人は判断できない。物差しはたくさんあっていい。人にはいろんな人生がある。
彼女は正社員で小さな会社で割としっかり働いている。ところが金遣いが荒い。自分の子供の看護学校の学費400万円は全部母親から。本人は年収250万円程度なのに160万円の新車のゴルフを買うと言い出し、再び母親から160万円を借りた。当時も私は、なぜゴルフ?なぜ新車?と言ったのだが、妹が言うことを聞かないからと母も折れてしまった。
返済計画がなんと月1万円である。13年以上かかる計算だ。
そしてその借金は案の定早々と1年程度で踏み倒された。
更に、先月長く勤めたその会社も辞めてしまった。今後どうするつもりなのだろうか。
いずれ俺にも金貸してくれと言ってくるんではないか?
もしそんなことになったら、まず「ゴルフを売ってワゴンRに乗り換えろ」と言いたい。
「俺のスズキ兄弟〜ワゴンRとVストローム650XT〜を足してもお前のゴルフより安いわ!」
と、申し上げたい。
何故か最後は身内の愚痴になってしまった。ただの読書感想文の筈が...。
ともあれ、そんな彼女にも読んでもらいたい一冊である。
私も少なくとも10代で出会いたかった本だ。
これから図書館に返しに行きます。すでに次の予約が入っているようだ。
また一人、億万長者が生まれるかもしれないな。