走りながら考える~人生は長いマラソンだな~

無理な背伸びはしなくていい。嫌いなこともしなくていい。できることを仕事にしよう。できないことは諦めろ。気が進まないことも断ろう。好きなことをやろう。今日が人生最後の一日でもOKなように。

休職日記(4)意気揚々と乗り込んだ中国。そこは事件しか起きない修羅場だったぁ

誰も期待していないだろうが、休職日記から復活してみよう。

 

前回までのあらすじ:

転職して必死に頑張った。

全社プロジェクトに引っ張られ、結果も出しながら、自部門のマネジメントは少しおろそかに。これはこれで、評価は微妙...。そんな感じでやや閉塞感があったが、突如、かつて知ったる中国への赴任を言い渡された。

- * - * - * - * - * - * - * - * - * - * - * - * - * - * - * 

正直、当初2年は事件しか起きなかった。
業績拡大のため、人員採用を続けるが、当然、私自身が採用した新派 VS 古参派の権力争いが始まった。
しばらくして中国のTOPも変わり、更に厳格な管理を始めると、古参派でこれまで勝手気ままにやっていた奴らのボロが出始める。
遅刻や領収書の不正はかわいいもの。
突然腰痛で休んで1か月会社に来ないのも別にたいしたことない。

診断書は毎週WeChatで送ってくる。そう言うことは、期限を守ってやってくれます。


営業車で往復3000km走って田舎に帰ったやつがいた。
さすが広大な中国だ(苦笑
ガソリン代も全部会社のカードで切っていた。なんちゅう奴じゃ。。。
俺も負けていないぞ。営業車にGPSは最初からつけてますがな!走行記録完全把握٩( ᐛ )و
しかし、なぜかGPSの半分以上が1,2か月で壊れる。すべて古参組のGPSだ。もうこれは反乱である。
3000kmドライブ野郎は、解雇した。そしたら裁判所からわたくし個人宛に書面が来た。どうも訴えられたらしい(苦笑

「えー、こちら○△□氏の弁護士なんですけど〜」と電話が来る。

 事前に人事に話を通しておいたので、「弊社の担当部門に対応を一存してます」と答えた。

f:id:qkp:20180826225932j:plain


法務部の要請に基づき、過去のGPS記録などを証拠資料として提出。3000km走りまくった記録、まぎれもない証左となり、裁判には勝ったが、別にうれしくはない。疲れるだけだ。時間の無駄だ。
 
まだかわいいものだ。
顧客とつるんでアンダーテーブル取引で私腹を肥やすのも、よくある話だろう。
自分で会社をつくって商品を横流し、給料の5倍稼いでいる奴もいた。
調査会社に委託して調べると、出るわ出るわ、不正の数々。
 
他にも。
重要顧客の取引が突然ゼロになった。部下がその顧客の女性幹部にセクハラしたようだ。
「俺はやってない!信じてくれ!誰があんなババアと...」とすごい剣幕で怒りながら反論していた。

 

… おい君、ババアは失礼だろう。


証拠をつかむため、接待で行ったカラオケボックスに行き、管理室で防犯カメラ画像を調べたら....事件の瞬間がばっちり映っていた。20代の彼は、30代のババアを廊下の隅で押し倒していた。)^o^(>

給湯室のような場所に倒れ込んだところで、相手が起き上がり、逃げる。それを捕まえようとして立ちふさがり、これは相手がマジで怒ったなと判断するや、絵に描いたような「ごめん、マジ許して!」の手と手を合わせての腰折り90度。それも何回も。痛々しい…。
 
彼は自ら会社を去った。
 
他にも、黒社会(やくざ)とけんかしてナイフで切り付けられ2か月入院したやつがいた。報復が怖くてその土地を離れてしまい、行方をくらましてしまう。どこに行ったのか。
彼は古参組のドンだった。高級車を2台所有していた。
結局尻尾はつかめなかったが、月給30万円(日本円換算)で1000万円クラスを2台は買えないだろう。
グレーのまま、彼は姿を消した。真相は闇の中だ。
しかも、彼も会社を訴えてきた(3回目の苦笑。

新聞にもあることないことリークして、「それは本当ですか?」と現地のメディアが事務所に突然やってくる。ノックもせずに入ってくるから、こっちもビビった。どうなってんだ?
 
退職間際に、会社への不満を放送禁止用語入りの(苦笑x4)メールで全社にぶちまけたやつもいた。ご丁寧に日本語訳付きで。
日本の経営層にも入っている。
私が一時帰国した時は、同僚に心配された。「はこさん、あれ大丈夫?」
しかし、私はなぜかそれでも大丈夫だった。いい意味で図太くなっているな。
 
ここまで転職後4年、赴任2年目が終わるころ、僕は多くの人と信頼関係を築いた。
そして、昇格もした。年収も増えた。
こんなドタバタで事件しか起きなかったのに、よく昇格したもんだ。
体力的にも辛かった。精神的にも辛かった。でも、中国TOPが最終的に決めた昇格だ。転職してキャリアアップした実感があった。とりあえずここまでは及第点か。

そして、5年目で違う組織に入った。

 

ここから突然雲行きが怪しくなった。

 

続く