(前回...)
やってもやらなくても一緒、という大企業からベンチャー気質の企業へ転職し頑張っていたが、5年目で心が折れた。その日から3年が過ぎた。理想の人生に近づいている実感がある。
ワークライフバランスという言葉がありますね。これって大事だと思いますよ。
ワーク(仕事)と、ライフ(人生=プライベート・家族・友人・趣味などなど)のバランスが取れている状態です。
うんうん、最高ですね。
...えーと、でも、それって本当に、「最高!」って思えますか?
結論から言うと、「あ、実はちょっと違うかな~」と気づいている人が大多数と思います。
目指すべき、本当の「理想的な自分」というものがあると思います。
それは、何だと思われますか?
それは、私は、「ワーク アズ ライフ」だと思います。
落合陽一さんも提唱していますね。
まず、通常言われている、「ワークライフバランス」というのは、
簡単に言うと、ワークの時間を極力少なく、またはワークの負担を極力軽くして、
ライフの充実度を増やしてバランスをとるということでしょう。
ワークの部分が、義務感でこなしている人だと、とにかく、ワークを短く、または軽くできればいいわけです。だから、週末2連休や、大型連休がしっかりとれる職場が、良い職場ということですね。
そんな職場で働く人々たちが、ワークライフバランスが取れているということになります。
しかし、私は、それが本当に目指すところなのか疑問だな~と思います。
本当にみんなが歩みたい人生は、ほんとにそれなの?と考えてしまいます。
本当の理想的な自分を考えると…
「ワーク(仕事)が楽しい、ワークが自分の趣味、ついつい家に帰ってもカフェでもワークをやっちゃうよ!苦しいときもあるけど、でもこれは俺のやりたいことだから、やりがいがあるんだよね」、
という状態ではないかと。
極端に言えば、みんながついついスマホを触ったり、ゲームをしたり、という感覚と同じだと思うのです。
プロ野球選手って、ずっと野球のことを考えています。野球が好きに違いない。すべてを大好きな野球に注いでいる。たまにプレッシャーから逃げることはあるけど、しかし、やっぱり好きなのは野球。
好きで打ち込むからこそ、スランプになると大いに悩む。悩んで悩んで、でもそれを打破するために四六時中考えていると思います。何かをきっかけに、スランプを脱出し、勝ちまくる、打ちまくる。その時にこの上ない幸せを感じているのではないでしょうか。
しかし、一般のサラリーマンにそういう人は、とても少ないと思います。
それは、スポーツや芸術を生業にしなかった、そういう才能がなかった自分が悪いのだろうか?
サッカー選手がうらやましい、でも僕にはそんなとんがった才能で生きていく力がないから、なんとか会社にしがみついていこう...。
そうやってあきらめている人がなんと多いことか。
実は、私も、ついこの前までは、サラリーマンとして何かを犠牲にしながらも、年収が多ければ、そして時々充実感を得られれば、いいんだと思っていた。
しかし、病気になってそれが続けられなくなったとき、自分の人生を考え始めました。
自分が何をしたいかもわかっていなかった。
そんな中でも、時には上司の指名を粋に感じ、自分が得意なスキルを発揮して、
周囲にときどき褒められることを喜びとしていた。
しかし、それが自分がやりたいことだったのかというと、疑問であった。
心と身体を壊して、身体は間もなく治ったけれど、心は自分のいるべき場所を探してさまよっていた気がする。半年間の休職中はそんな時間だった。
そんな時、大学時代の後輩と再会した。
1年1回ほど連絡を取り合っていたのだが、その時も、たまたま、彼が連絡してきたので、東京のあるところの立ち飲み屋で、会ったのだ。
彼は下戸なんだけどね。
それが、悩める僕の人生を大転換させたのだった。
いま考えれば、彼は僕の人生を180度変えてしまった。
実は彼の周りには少なからず、そういう転換をした人も集まり始めている。
そういう人たちと、僕は仕事をしている。
(あ、補足です、仕事というライフワークね)
それぞれ得意分野の違うプロフェッショナルと話すと、学びや気づきが多い。だからもっと話したい。
気の合う仲間と、思いが一致するパートナーと、アイデアを出し合って、
だれもやったことのない新たなチャレンジをする。彼らとはもっと仲良くなり、友人がどんどん増える。自然と、事業が拡大していく。
これって、いいな、って素直に思う。
そう、いま私は、「ワークアズライフ」とも言える生き方に、僕の人生史上、もっとも近づいている。
大企業のサラリーマン時代、もしそこで死んだら、人生を後悔するだろうと思った。
いま、もしも、突然に、「死」が訪れるとしたらどうだろうか?
道半ばで仲間たちと別れるのは限りなく寂しいだろう。
しかし、少なくとも、「死」という運命は、受け入れられると思う。
なんでかわからないけど、ま、そん時は、
この世に、妻に、
笑顔で別れを告げることができそうだ。